川上未映子さんが描く「子どもの世界」
読んでいて感じたのは、
「ああ、子どもって、こんなことを考えていたな」
という感覚でした。
大人になった今だからこそ、少し懐かしくて。
でも、ただ懐かしいだけでもない。
そんな読書でした。
子どもの世界は、意外と深い
物語の中心にいるのは、少女のヘガティと、少年のミス・アイスサンドイッチ。
二人の言葉や考えていることを追っていると、子どもの世界が見えてきます。
大人からすれば、
「そんなことで悩むの?」
と思うこともある。
でも本人にとっては、それがものすごく大事だったりする。
子どもの頃って、そういうことがありましたよね。
今なら笑ってしまうようなことを、本気で考えていた。
「あこがれ」って何だろう
タイトルの「あこがれ」。
これが読んでいて、ちょっと引っかかりました。
あこがれるって、
「こうなりたい」
だけじゃないんですよね。
誰かを見て羨ましく思ったり。
自分にはないものを見つけたり。
知らない世界を想像したり。
子どもの頃の「あこがれ」は、大人になってからのものとは少し違う気がします。
まだ知らないことが多いからこそ、想像する余地が大きい。
そんなことを考えました。
読みながら昔を思い出した
この本を読んでいると、自分の子どもの頃の記憶がちょこちょこ出てきました。
当時は何とも思わなかった出来事。
今になって思えば、
「あれも、あこがれだったのかな」
なんて思ったりする。
人って、過去をそのまま覚えているわけじゃないんですよね。
今の自分から、昔を見直している。
そんな感覚もありました。
まとめ
『あこがれ』は、子どもの世界を描きながら、大人になった自分の記憶まで引っ張り出してくる作品でした。
「あこがれる」という気持ちは、年齢とともに形を変える。
でも、なくなるわけではない。 そんなことを考えながら読み終えました。
おわりに

オイラは思いました~。
「あこがれ」って、案外いい言葉ですよね。
大人になると、現実を先に考えてしまう。
でも昔は、知らない世界を勝手に想像していた。
その気持ちを全部なくしてしまうのは、ちょっと寂しい。
たまには何の役にも立たない「あこがれ」を持つくらいが、ちょうどいいのかもしれません。
本日の川柳
あこがれ いくつになっても 欲がある