原田マハさんの小説は、不思議です。
アートに詳しくなくても楽しめます。
気が付けば物語に夢中になっていて、読み終わる頃には「本物の絵を見てみたいな」と思ってしまう。
そんな力を持った作品ばかりでした。
読書をしていると、
「この人の作品は、また読みたい。」
そう思える作家さんに出会います。
原田マハさんは、まさにそんな存在でした。
最初は正直に言うと、少し身構えていました。
アートの小説。
美術館。
名画。
なんだか難しそうなイメージがあったんです。
でも、それは最初だけでした。
読み始めたら、そんな心配はどこかへ飛んでいきました。
面白いんです。
絵の話というより、人の話なんですよね。
だから自然とページをめくってしまいます。
絵の説明じゃなく、景色を見せてくれる
原田マハさんの文章を読んでいると、
絵を説明されている感じがしません。
その場の空気が伝わってきます。
光だったり。
色だったり。
静けさだったり。
まるで自分も、その絵の前に立っているような気持ちになります。
これって、元キュレーターだからこそ書ける世界なのかもしれません。
『楽園のカンヴァス』を読んだあとなんて、
「この絵、本物を見てみたい。」
そんな気持ちになりました。
小説を読んで美術館へ行きたくなったのは、初めてだったかもしれません。
気になるのは絵より人
読みながら気になるのは、
実は絵そのものではありません。
その絵を描いた人。
守ろうとした人。
人生を懸けた人。
そういう人たちです。
夢があって。
迷いもあって。
失敗もする。
だから親近感がわくんですよね。
史実とフィクションの混ぜ方も絶妙です。
「これ、本当にあった話じゃないの?」
そんな気持ちで読み進めてしまいます。
美術館ってもっと気軽でいいんだ
以前は、
美術館って詳しい人が行く場所だと思っていました。
でも原田マハさんの作品を読むと、
そんなことないんだなと思えます。
「この絵、好きだな。」
それだけで十分。
知識がなくても楽しめる。
そんなふうに背中を押してくれる作品なんです。
だから読み終わると、
美術館へ行きたくなる人が多いのも納得でした。
読み終わると心が少し軽くなる
どの作品にも共通しているのは、
人を見る目がとても優しいこと。
傷ついた人もいます。
迷っている人もいます。
でも少しずつ前へ進んでいきます。
大きな奇跡ではありません。
ほんの一歩です。
その一歩が、とても温かいんです。
だから読み終わると、
「明日も頑張ってみようかな。」
そんな気持ちになります。
初めて読むならこの一冊
まず読むなら『楽園のカンヴァス』がおすすめです。
アートとミステリーが見事に重なっていて、一気に引き込まれます。
言葉の力を感じたいなら『本日は、お日柄もよく』。
歴史と芸術の迫力を味わうなら『暗幕のゲルニカ』。
優しい物語に癒やされたいなら『カフーを待ちわびて』。
きっとお気に入りの一冊が見つかると思います。
まとめ
原田マハさんの作品は、
アートを難しいものから身近なものへ変えてくれる小説です。
でも、それ以上に感じるのは、
人を描くのが本当に上手な作家さんだということ。
だから何冊読んでも飽きません。
次はどんな世界を見せてくれるんだろう。
そんな楽しみが、また一冊手に取る理由になっています。
おわりに
オイラは思いました。
本って、知らない世界を教えてくれるだけじゃないんですね。
興味がなかったものまで好きにさせてしまう力があります。
もし「アートは難しそう」と思っている人がいたら、一度だけ読んでみてください。
読み終わる頃には、そのイメージがきっと変わっていると思います。
本日の川柳
小説で 美術館まで 連れていく